2010年10月10日 11:20 | 無料公開
館山市長選(11月7日告示、14日投開票)の立候補予定者による討論会が9日、館山市相浜の市立富崎小学校体育館で開かれた。地域住民が主催する珍しい討論会で地域初の試み。富崎地区の住民約120人が立候補予定者の意見に耳を傾けた。
討論会は、「住民の半分が年寄りの高齢化地域で、候補者の座談会に何度も足を運べない。一度に来てほしい」と同市の南端に位置する富崎地区のコミュニティ委員会(磯部勲会長)と富崎地区区長連合会(嶋田博信会長)が中心となり地域住民が主体となって開いた。
同市長選には新人の元館山市職員、五十嵐正氏(65)も立候補を表明したが、主催者が討論会当日の報道で知ったため、準備が整わず2陣営のみの討論会となった。
金丸、石神両氏は財政など持論や公約をそれぞれ展開。同地区で最も関心の高い富崎小学校の統廃合の問題について、金丸氏は「子どもの教育環境として、複式学級でいいのか、同じ学年の友達がいなくていいのか、地域や保護者の意見を聞いていく」とした。
石神氏は「学校が定住化促進事業、地域コミュニティーの核となっている。児童の減少だけで判断して拙速に進めるべきでない」と意見の違いを見せた。住民からの質疑も学校再編が大部分を占めた。
富崎地区区長連合会の嶋田会長(76)は「住民が関心を持って、投票率が上がれば」と討論会の効果を期待した。