房総戦国絵巻の舞台 生実城(千葉市中央区) 【一度は訪れたい 郷土の古城】(4)

戦国時代から生実城総構えの中にあった生実神社=千葉市中央区生実町
戦国時代から生実城総構えの中にあった生実神社=千葉市中央区生実町
生実神社から徒歩約3分の道路沿いに建つ「北小弓城大手口跡」の石碑
生実神社から徒歩約3分の道路沿いに建つ「北小弓城大手口跡」の石碑

 生実(おゆみ)は土気街道、茂原街道の起点で、戦国時代は東京湾に臨む浜野とともに房総屈指の要衝だった。生実城は南北約800メートル、東西約700メートルの大規模城郭とされるが、1970年代前半の団地造成などでほぼ消滅。わずかに生実神社西側の空堀と大手の土塁などが往時をしのばせている。

 歴史の舞台に登場するのは15世紀後半。千葉市立郷土博物館の資料などによると、千葉氏の有力一族、原氏が1455年に千葉宗家を滅ぼした後、松戸・小金から生実城に本拠を移したとされる。その原氏を追い出したの ・・・

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