2023年10月12日 18:29 | 無料公開
閉館中のジュンヌ館が入っている建物=千葉市中央区
米ファンドと連携してそごう・西武を買収した家電量販大手のヨドバシホールディングス(HD)が、そごう千葉店の別館「ジュンヌ館」=千葉市中央区=への出店を計画していることが12日、分かった。同市の神谷俊一市長が同日の定例記者会見で、ヨドバシ側から説明があったと明らかにした。本館についての言及はなかった。ジュンヌ館はリニューアルのため8月末から閉館している。
市によると、ヨドバシHDの幹部ら5人が11日午後に市役所を訪れ、神谷市長らと面談。その際に「ジュンヌ館の土地と建物を購入して、店舗展開を検討している」「ジュンヌ館で店舗を充実させていきたい。本館とも連携して千葉駅周辺を盛り上げていきたい」との説明があった。スケジュールや詳細な出店計画は検討中とし、現在、同駅東口で営業している店舗の扱いの説明もなかった。
神谷市長は一連の買収に関連して従来からそごう・西武側などに説明を求めており、今回のヨドバシ側の対応について「メッセージを受け止めていただいた」と一定の評価。そごう千葉店は期日前投票所設置や市図書館の返却ポスト設置などで市の行政機能の一翼を担っていることから、ヨドバシ側に連携の継続・強化に加え、駅前のにぎわいづくりや市民の消費生活を豊かにしていく店舗展開などを要望したという。ヨドバシ側は「理解した」と回答したが、市は今後も継続して中心市街地活性化への理解を求めていくとした。
ジュンヌ館(約1万6千平方メートル)は地上4階、地下1階で、衣料に特化して2005年に開業。今年8月末に全館改装のため閉館した。