2023年5月13日 05:00 | 有料記事
人気のレーズンサンドを掲げる長谷川さん。「僕はおじいちゃん子。祖父が始めた店だから、これからも『椿堂』を残していきたい」と話す=鴨川市
子供たちに大人気のキャラクターケーキ。似顔絵ケーキも引き受けている(長谷川さん提供)
1922(大正11)年に創業し、銘菓「鯛せんべい」の店として親しまれた。現在はケーキをメインに、焼き菓子やおはぎなど幅広く製造。キャラクターや似顔絵のケーキなどお客の細かい要望にも丁寧に応え、「海のまちの洋菓子店」として地元に愛されている。3代目店主の長谷川和彦さん(58)は「お客が喜んでくれるものを作り続けるのが役目」と目を細める。
長谷川さんによると、千葉県外出身の祖父の秀次さんが天津に移り住み、商売を始めたのが始まり。同時期に小湊の鯛の浦にちなんだ郷土菓子を作る構想が生まれ、堅焼きのせんべいを焼く技術があった秀次さんも開発に参加。生まれたのが「鯛せんべい」だった。
当初は鯛せんべいを中心に販売。昭和30年代半ばか ・・・
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