交通要衝、争奪合戦 関宿城(野田市) 【一度は訪れたい 郷土の古城】(3)

1995年に開館した県立関宿城博物館は関宿城の壮麗な姿を再現している=11日、野田市
1995年に開館した県立関宿城博物館は関宿城の壮麗な姿を再現している=11日、野田市
水田近くにひっそりたたずむ関宿城の本丸跡。右奥には同城を復元した県立関宿城博物館の雄姿が見える=11日、野田市
水田近くにひっそりたたずむ関宿城の本丸跡。右奥には同城を復元した県立関宿城博物館の雄姿が見える=11日、野田市

 千葉県の最北端、利根川と江戸川の水運が交わる交通の要衝にあった関宿城。江戸時代には江戸城の富士見櫓(やぐら)を模した三層の御三階櫓がそびえ、天守の機能を果たしていた。明治の河川改修などで消えた郷土の誇りの復活を願う地域住民の強い要望で、本丸跡から北に500メートルの堤防上に建設された県立関宿城博物館の建物は当時の壮麗な姿を再現し、ランドマークとして親しまれている。

 同博物館上席研究員の尾崎晃さんは「水運の要衝は今で言えばターミナルのような場所。江戸 ・・・

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