“飲める”ようかん開発 若い世代へ手軽に和の味 和菓子製造販売「米屋」(成田市) 【房総老舗巡り 千葉県誕生150周年】(21)夏の美味

和菓子が多く陳列された米屋の総本店の中で食べ歩き商品「まぜよ~かん」を紹介するスタッフ=成田市
和菓子が多く陳列された米屋の総本店の中で食べ歩き商品「まぜよ~かん」を紹介するスタッフ=成田市
明治39年ごろに撮影された米屋本店(米屋提供)
明治39年ごろに撮影された米屋本店(米屋提供)
米屋の総本店に併設されている成田羊羹(ようかん)資料館に展示される明治・大正時代のようかん製造器具
米屋の総本店に併設されている成田羊羹(ようかん)資料館に展示される明治・大正時代のようかん製造器具

 1899(明治32)年に成田山参道で創業し、「ぴーなっつ最中(もなか)」や「なごみるく」など千葉県を代表する菓子を世に送り出した。成田詣の土産や中元・歳暮など家庭で味わう和菓子販売に軸足を置いていたが、若い世代にも和菓子に親しんでもらうため、昨年には総本店で冷たい飲み物の食べ歩き商品を開発した。

 米屋を創業した諸岡家と成田山の本尊不動明王との縁は深い。室町時代末期の永禄年間の頃、成田市域南方の公津ケ原のやぶの中から不動尊像が見つかったのが始まり。近郷の名主たちが誰一人背負うことができなかったが、成田村の名主・三郎左衛門のみは楽々と運べたという逸話が残る。尊像を現在の総本店敷地内にあった屋敷に ・・・

【残り 4350文字】



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