「大津波警報」誤って放送 銚子市の防災無線 苦情や問い合わせ相次ぐ システム点検中にミスか

防災行政無線の「大津波警報」を誤って放送したとして、銚子市が市民らに送った放送内容を打ち消すメール=22日、銚子市
防災行政無線の「大津波警報」を誤って放送したとして、銚子市が市民らに送った放送内容を打ち消すメール=22日、銚子市

 銚子市の防災行政無線で22日午前9時25分ごろ、サイレン音とともに「大津波警報です。直ちに高台に避難してください」と放送され、市は直後に同無線を使って「避難の必要はありません。大変申し訳ありません」と打ち消すトラブルがあった。市によると、業者がJアラートと連動する利根川樋管の遠隔監視システムの点検中に作業ミスが起きたとみている。市には約150件の問い合わせや苦情が相次いだという。

 市は誤った大津波警報の放送後、午前9時30分、41分と続けて、防災行政無線で警報内容を打ち消す放送を流した。

 さらに、防災メールと公式ラインを使って同39分に警報が誤りだったと周知し、市のホームページにも同様のメッセージを掲載した。

 市危機管理室などによると、誤った放送直後の15分ほどは問い合わせや苦情の電話が集中した。

 同室によると、防災行政無線は市内72カ所ある。訓練などの場合に事前に対象エリアを設定することもできるが、誤放送は全域で流れたとみている。

 市土木室によると、市管理の利根川下流樋管がJアラートと連動して正しく動作するかを確認する定期点検を業者が実施していた。誤放送を受けて同日は作業を中止し、市は業者に原因説明や再発防止策を求めた。

 市土木室は「誤操作で本来流れてはならない誤報があり大変申し訳ない。(定期点検は)いざという時のため大切なので今後も続くが、市としてチェック体制を整え再発することがないようにする」と陳謝した。


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