2023年10月12日 05:00 | 有料記事
日焼けした新高を持つ荒井一昭さん=市川市
矢印のついた梨が日焼けしている(県農林総合研究センター提供)
今夏の記録的な猛暑の影響で、「ジャンボ梨」として知られる晩成種「新高(にいたか)」の千葉県内での出荷量が平年に比べ大幅に落ち込んだ。暑さで実が黒く変色する「日焼け」症状が出たことが主な原因。梨の一大産地の市川市では、収穫した約8~9割が通常出荷できず、関係者は「今年ほどひどい年はない」と口をそろえる。県などは出荷量の不調を受け、新高の生産者に別品種への切り替えを呼びかけている。
県生産振興課によると、新高は大型の梨で、中には1キロを超えるものもある。柔らかくて甘みが強いのが特長。毎年9月下旬に収穫の最盛期を迎える。表皮が薄いため、他の品種に比べ日焼けをしやすい。
日焼け症状が進むと、果肉の品質が落ち、商品にならなくなる。県が生産者や農協などに行った聞き取り調査では、今年は県内で栽培された新高の3~8割程度 ・・・
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