わら塚で日なたぼっこ 仲冬の民家 【民家の四季 絵・文道塚元嘉】

 安房や上総地方の農家では、昔から幅の狭い公道から敷地の入り口までの道は「ジョウボウ」と呼ばれていた。積み肥のにおいがするジョウボウに沿って、豊かなハス田が広がっていた。その時の光景を忘れずにいまも覚えている。

 ハスの葉は、風が吹くと大きな広葉がゆれ動き、壮観であった。仲冬になって枯ハスが一斉にゆれ動くのは骨身にし ・・・

【残り 1413文字】



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