処理水放出1カ月 銚子の漁業関係者「影響はみられない」 国に正確な情報発信求め

水揚げされた魚の入札で仲買人らが行き交う市場=21日、銚子漁港第3卸売市場
水揚げされた魚の入札で仲買人らが行き交う市場=21日、銚子漁港第3卸売市場

 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出が始まって24日で1カ月となった。風評被害による買い控えが懸念された銚子漁港の関係者は「(国内出荷分に)影響はみられていない」と胸をなで下ろしている。心配の種は、日本産水産物の輸入を全面停止している中国の動向。関係者は国に対して、科学的な根拠に基づく正確な情報を国内外に継続して発信していくよう求めた。

 同漁港で水揚げされた魚の流通を担う仲買業者ら5組合約130社でつくる銚子水産流通業組合連合会の宮内隆会長(71)=銚子市=は、「風評被害が起こらないかと一番心配していたが、相場も普段と変わらない。国内に出荷している中で影響はみられない」と説明した。

 同連合会は2020年に銚子生魚商業協同組合や銚子鮮魚小売商業協同組合など5組合で発足。経済産業省や東電との意見交換会を開き、今年5月には福島第1原発の現地視察も行い説明も受けた。8月の放出開始時にも宮内会長は「風評被害 ・・・

【残り 549文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る