「いじめでけが、人間不信に」 被害生徒が市を提訴 千葉市農山村留学推進事業

 千葉市教委の農山村留学推進事業で、頭部にけがを負った同市立中学校1年の男子生徒(13)=同市緑区=が教諭らの安全配慮不足を背景に起きたいじめで人間不信に陥ったとして、同市を相手取り、慰謝料など230万円の国家賠償請求訴訟を千葉地裁に起こしたことが5日、分かった。提訴は10月18日付。

 農山村留学推進事業は他人を思いやる心や社会性の育成を目的として、同市教委が2001年度から毎年実施。男子生徒は同市立平山小学校(同区)に通っていた昨年8月、4泊5日の日程で、同市内の3小学校の児童14人とともに長野県飯山市の民宿に宿泊した。

 訴状によると、男子生徒は自閉症で、自分の気持ちをうまく伝えられないことなどから、宿泊先でいじめの対象に。3日目の朝には男子児童の1人に柔道技の大外刈りをかけられ頭蓋骨骨折などの重傷を負った。その後も、カヌー体験行事に参加させられたという。


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