2014年1月10日 10:38 | 無料公開
千葉県は9日、東京電力福島第1原発事故の影響で、国から原木シイタケの出荷制限を受けている君津市で、生シイタケ約160キロと干しシイタケ約1キロが農産物直売所で販売されていたと発表した。県などが検査をした結果、放射性セシウムは国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)以下だったという。県は直売所にあるシイタケの撤去と、すでに販売されたシイタケの自主回収を指示した。
県森林課によると、シイタケは、君津市三直の商業施設「房総四季の蔵」内にある農産物直売所「旬の蔵」で、昨年11月14日~今年1月7日に販売されていた。同市内の女性生産者2人が出荷しており、商品には「君津産シイタケ」と記載されたラベルが貼られているという。
2人のうちの1人が放射性物質の自主検査をし、基準値以下であったため、直売所に検査結果を提示し出荷。直売所は検査が公的機関によるものと思い込み、販売した。もう1人の女性は直売所で販売されているのを見て、出荷したという。同市の県中部林業事務所に7日、「君津市産のシイタケが売られている」と通報があった。
同市では、原子力災害対策特別措置法に基づき、原木シイタケの出荷が制限されている。県は生産者と直売所に口頭で指導した。同課は「出荷制限の周知を再度徹底していきたい」と話している。