2014年1月17日 10:17 | 無料公開
知的障害がある児童らが入所する袖ケ浦市蔵波の県立福祉施設「養育園」で昨年11月、入所者男性(19)が職員から暴行を受けてその後死亡した事件で、県議会健康福祉常任委員会が16日開かれ、県は虐待の経緯や原因を解明するために第三者検証委員会を設置したことを明らかにした。きょう17日に1回目の会合を開催。指定管理者制度を活用した施設の運営手法についても検証するとされ、本年度内にも答申の方向性を取りまとめる。
県障害福祉課によると、同委員会は県社会福祉審議会の分科会に位置付けられ、障害者の権利擁護に携わる弁護士や福祉事業者、障害者の保護者ら6人で構成。県の立ち入り検査結果を基に虐待の原因や業務管理の実態などを調査する。建物の構造の閉鎖性などを検証するほか、指定管理者制度の妥当性も協議する。
また、同課は常任委員会での質疑で「虐待の全容を解明次第、県として保護者らに説明することを考える」などと述べた。常任委員会は施設の現地調査を行うことを決定。職員への聞き取りや支援状況の視察などを予定している。
養育園は社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」が運営し、同じ敷地内にある県立障害者支援施設「更生園」でも入所者への暴行が判明。これまでの県の立ち入り検査で、両施設では暴行や性的虐待などに計15人の職員が関与したことが分かっている。