2014年3月12日 16:34 | 無料公開
傷害致死容疑で元職員の行方孝美容疑者が千葉県警に逮捕されたことを受け、社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」の近藤敏旦理事長が11日記者会見し、「大変重い罪で、重大性を感じている。亡くなった入所者や遺族にあらためて深くおわびしたい」と謝罪した。
近藤理事長によると、行方容疑者は福祉系の短大を卒業後、2011年4月から事業団の正規職員として養育園を担当してきた。勤務態度が指示を待つ「受け身的」だったことから、昨年5月に上司が指導。近藤理事長は「その後は意識が高く、周りからの評価が良くなった」と説明した。
入所者男性の死亡後に事業団が聞き取りした当初、行方容疑者は関与を否定。しかし、目撃者の証言をもとに再度聴いたところ、同男性を含めて複数の入所者への暴行を認めたという。
事業団は、逮捕を文書で入所者家族に通知するほか、保護者会を開いて説明する方針。近藤理事長は「再発防止に努めている。失った信頼の回復に向け最善の努力をしたい」と述べた。
◆「県民の信頼裏切った」 森田知事
施設の元職員逮捕について、森田健作知事は報道陣に「あってはならないこと。県民の信頼を裏切ってしまった。第三者検証委員会に精査していただき、それを基にしっかりと対応していきたい。二度とこのようなことを起こしてはならない」とコメント。その上で「大事なのはどうしてこうなったか、温床があったのかどうか、どうすれば根絶できるのか。この三つをしっかり考えなければいけない」と述べた。