富津沿岸などに油漂着 千葉県が回収 貨物船衝突事故

 神奈川県三浦市沖の貨物船同士の衝突事故で、千葉県は19日、沈没したパナマ船籍の貨物船から流出したとみられる油が、富津市などの沿岸で数キロにわたり漂着したと明らかにした。

 第3管区海上保安本部(横浜)は、沈没船が燃料の重油約400トンを積んでいたとみており、周辺海域で油の除去作業を急ぐとともに、行方不明となった中国人乗組員8人の捜索を続けている。

 県によると、富津市の浜金谷港の岸壁や岩場などに油の漂着を確認。県などが吸着マットなどを使い、回収を試みているという。

 富津市沖では、定置網漁や刺し網漁の漁具に油が付着したとの報告もあり、県の担当者は「漁業に影響が出るのは避けられないのではないか」と話している。

 漂着現場近くで料理店を営む富沢拓也さん(48)は「油の臭いがひどい。お客さんが不快な思いをしていないか心配だ」と話した。


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