2014年3月23日 15:38 | 無料公開
上総4市(木更津、君津、富津、袖ケ浦)の若手農業者の団体「君津4市4Hクラブ連合会」が、地域と一体となった農業活動を幅広く展開しているとして、全国青年農業者会議で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。農業の担い手不足が問題となる中、若手による地域農業を先導する取り組みが評価されたとあって、関係者に喜びが広がった。
4Hクラブは、全国各地にある若手農業者の団体で、4Hは、農業の改善に役立つ「腕(Hands)」「頭(Head)」「心(Heart)」、元気で働く「健康(Health)」の頭文字。同連合会は、上総4市の農家の後継者や転農者など25~39歳の男女26人で構成される。
毎年、全国の4Hクラブの活動を表彰する全国青年農業者会議が開かれており、本年度は19点の応募の中から、同連合会が最高賞を受賞した。
外食や総菜需要の増加、流通の多様化など、農業を取り巻く環境が激変する中、同連合会は「消費者ニーズの把握と消費者に理解される農業」をテーマに活動を展開。
トウモロコシの品種比較を兼ねた栽培体験を開催し、イベント後にはアンケートで消費者の意見を吸い上げているほか、幼稚園児らを対象にトウモロコシの「塗り絵コンテスト」を行うなど、農業を身近に感じてもらう取り組みを実践している。
県担い手支援課の担当者は「地域農業の未来についてクラブ員一丸で取り組んでいる。羅針盤的な存在」と活動の意義を強調。
本年度の連合会会長を務めた袖ケ浦市の夛田裕一さん(39)は「楽しんでやることが一番。消費者を自分たちでつくっていく思いで地域の人に働き掛けていきたい」と今後の抱負を語った。