ちばの選挙

元市長の野平氏当選 岡野氏に大差で 出直し銚子市長選

 銚子市立総合病院の診療休止に伴うリコール(解職請求)住民投票で前市長が解職された銚子市の出直し市長選は十七日、市内三十カ所で投票が行われ、午後九時十分から市体育館で開票作業が始まった。

 立候補していたのはいずれも無所属の元市長の野平匡邦氏(61)、元勤務医の松井稔氏(45)、前市長の岡野俊昭氏(63)、市民団体代表の茂木薫氏(58)、元市議の石上允康氏(63)、語学塾経営の高瀬博史氏(59)の六人。市立病院再開の在り方を最大の争点に舌戦を展開してきた。

 候補乱立の中、元市長の野平氏、前市長の岡野氏が知名度を生かして選挙戦を進めた。

 野平氏は先月十六日の出馬表明に先立ち選挙事務所を整え、支援者数百人でローラー作戦を展開し周知を図るなど、周到な準備で他五人に先んじて好スタートを切った。

 岡野氏は「冷静さを取り戻しつつある」とする市民の変化に期待、一万とも言われる基礎票への上積みを狙い支持を呼びかけた。終盤はマラソン指導者の小出義雄氏らを招き演説会を開くなど激しい追い上げを見せた。

 リコール派の茂木氏、石上氏は外来診療の早期再開と段階的な総合病院化を訴え、松井氏は地方独立行政法人による再開を約束。高瀬氏は市長給与の半減など大胆な政策を打ち出して支持を求めた。

 自治体病院の経営悪化が県内外で地域医療崩壊の危機を招いている中、同市の動きは全国的な注目を集めている。

 当日有権者数は五万九千五百九十八人(男二万八千三百六十二人、女三万一千二百三十六人)。投票率は58・87%で前回を1・74ポイント上回った。

銚子市長選開票結果 =選管確定=
野平匡邦 61 無元 15289
  岡野俊昭 63 無新 7969
  茂木 薫 58 無新 4256
  石上允康 63 無新 3151
  松井 稔 45 無新 2709
  高瀬博史 59 無新 1314

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