2010年12月17日 14:07 | 無料公開
19日に告示される成田市長選を前に、立候補予定者が出席した成田青年会議所主催の公開討論会が15日夜、同市内で開かれ、一騎打ちが濃厚な2氏が市政や街づくりの課題を示し、会場質問に対する意見も述べた。2氏ともに、子育て支援や医療体制充実を重要テーマとして真っ先に挙げた。
出席した2氏は、出馬表明順に、現職の小泉一成氏(54)と元県議の湯浅伸一氏(61)で、有識者を進行役に交互に意見を述べた。
2氏ともに、医療費助成の中学3年生までの引き上げや待機児童解消の必要性では一致。湯浅氏は、保護者が立て替え払いを余儀なくされない方策や駅前保育所の整備、高齢者向けの往診診療も挙げた。小泉氏は、増床による特養老人ホーム待機者解消や個別要望に応える移動手段(オン・デマンド・タクシーなど)の確保に取り組む意義を強調。
財政運営や市民生活支援では、湯浅氏が「成田空港関連の豊かな税収を公平に還元するため、個人市民税の10%減税をすべき」と持論を展開。職員数や給与削減といった効率化、ハコモノ事業を見直す必要性も指摘した上で「市独自のイニシアチブ(主導権)と責任ある意見、市民の積極参加によって、成田を変えたい」と述べた。
小泉氏は「財源裏付けが曖昧ではいけない。10%減税分より、例えば市独自のワクチン接種助成による負担減のほうが(効果が)大きい」と指摘。施策での還元が現実的とした上で「市役所は最大のサービス業であるべき。たらい回しを防ぐ総合窓口を考えている。自治体の経営力も問われる」とした。