ちばの選挙

衆院選きょう公示 無党派層の動向焦点

 第46回衆院選はきょう4日公示され、16日の投開票日に向けて12日間の選挙戦がスタートする。民主党、自民党の二大政党に加え、日本維新の会や日本未来の党など「第三極」が乱立。前回選挙では政権交代への期待から民主に集まった無党派層などの票の行方も焦点となりそう。県内では先月16日の衆院解散以降、都市部を中心に各党党首が連日応援演説に立ち、すでに激しい舌戦が繰り広げられている。

 立候補の届け出は千葉市美浜区の幕張メッセ国際会議場で、4日午前8時半から午後5時まで受け付ける。各候補は手続きを終え次第、午前10時前後から出陣式や街頭での第一声を行う。

 3日現在、立候補届け出書類の事前審査を終え、小選挙区に立候補を予定しているのは前職20人、新人39人、元職7人の計66人で、過去最多の立候補者数となりそうだ。

 政権与党の民主は消費増税法案をめぐる分裂による影響で全選挙区に擁立できず前職8、新人3の計11人を擁立。11、12区は空白となっている。

【県内各党 かく戦う】
◆新たな国造り継続 民主党県連 田嶋要代表
 古い政治の負の遺産を打破すべく、政権交代を成し遂げた。3年余りの政権運営の中でさまざまな成果と多くの失敗と両方があった。震災と原発事故の苦難を乗り越えながら新たな国造りと暮らしの安心へ引き続き取り組みたい。これまで以上に改革を前に進める必要性を訴えていきたい。

◆日本を取り戻す 自民党県連 松野博一会長
 民主党政権はマニフェストの中身をことごとく実現できなかった。東日本大震災の復旧・復興は遅々として進まず、日米関係は戦後最も冷え込み、東アジアの安全保障の不安定化を招いた。民主党政権の混乱に終止符を打ち、日本を取り戻す。千葉県が政権奪還の推進力となりたい。

◆希望持てる未来を 日本未来の党 岡島一正県代表
 民自公の三党合意と、官僚と業界の癒着した古いしがらみの政治に戻すのか、それとも国民の命を守り民意をくみ上げる政治か。千葉県は民意の結集した新しい未来の政治を生み出す拠点。県内に擁立した10小選挙区での勝利のために「誰もが希望を持てる未来を」と訴えていく。

◆責任と経験訴える 公明党県本部 富田茂之代表
 日本経済を立て直し、大震災からの復興・復旧など「防災ニューディール」政策を公約に掲げた。責任感と経験、経済対策の実行、地域に根差して政策を実行する力を備えているのが公明党。聞こえの良い政策で何も実現できなかった政治だけは繰り返してはならない。

◆2枚看板で勝つ 日本維新の会県支部設立準備会 宍倉清蔵会長
 テーマは「官僚主導の打破」だが、官僚をいたずらに排除するのではなく、官僚を操縦し、その能力を国民のために建設的に発揮してもらうことが大切。行政組織を動かした経験のある石原慎太郎、橋下徹両氏の2枚看板で第三極が乱立するこの大戦を勝ち抜きたい。

◆政治変え議席倍増 共産党県委員会 浮揚幸裕委員長
 国民そっちのけの政党乱立だが、基本理念も政策もあいまい。国民に奉仕した90年の歴史、新しい日本への提言で国民の選択に足る政党はわが党。原発即時ゼロ、消費増税に頼らず福祉も財政も立て直す、TPP参加絶対阻止。政治を変える展望を示して議席倍増を目指す。

◆離合集散と一線 みんなの党 水野賢一幹事長代理
 民主党には幻滅したが、自民党の古い政治に戻したくないという機運は千葉県にも充満している。こうした声を得票につなげ、小選挙区候補者5人の全員当選を目指す。選挙目当ての政党の離合集散が相次いでいるが、一線を画しながら政策本位の政界再編を目指したい。

◆政治で命を守る 社民党県連合 小宮清子代表
 「自公はこりごり」「民主にはがっかり」「第三極は選挙目当て」という国民のため息の根底にある生活再建、原発はいらないとの思いを受け止め戦う。集団的自衛権の行使を可能とするような改憲勢力が台頭する中、命を大切にする政治ができるのは社民党だと最後まで訴える。


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