“地銀の雄”信頼回復へ 千葉銀「仕組み債」で改善命令 全社挙げ再発防止進める 【ちば経済回顧2023】

決算発表の記者会見で質問に答える千葉銀行の米本頭取=11月9日、千葉市中央区
決算発表の記者会見で質問に答える千葉銀行の米本頭取=11月9日、千葉市中央区

 千葉県内で圧倒的なシェアを誇り、全国トップクラスの資産規模を有する“地銀の雄”千葉銀行。5月発表の2023年3月期決算(単体)では本業のもうけを示すコア業務純益や当期純利益がともに過去最高を更新し、その後も盤石の信頼を基に地域経済をけん引するはずだった。ところが、6月に高リスク商品「仕組み債」を巡る問題が表面化。国から業務改善命令を受け、佐久間英利会長の引責辞任と経営陣の減給処分に発展した。同行は損なわれた“ちばぎん”ブランドを回復できるのか。

 仕組み債はデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ複雑な設計で、高い利回りの一方で元本を大きく割る恐れがある「ハイリスク・ハイリターン」の商品。そのため、顧客の投資の知識や経験に基づいて慎重に ・・・

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