【カイロ共同】シリア北西部ラタキア県などで起きた暫定政府の治安部隊とアサド旧政権支持者らの武装集団による衝突を巡り、シリア人権監視団(英国)は10日、市民の犠牲者が900人以上だと伝えた。治安部隊側、武装集団と合わせた死者数は1400人に上る可能性がある。宗派を理由とした少数派殺害が行われたとし、治安部隊側の関与の可能性を指摘した。シリアのメディアは10日、暫定政府国防当局者が軍事作戦の終了を表明したと報じた。
暫定政府は融和を主張するが、長年のシリア内戦で深まった宗教・宗派間の対立解消は困難。治安部隊側の関与が事実なら暫定政府への批判が強まりそうだ。シャラア(通称ジャウラニ)暫定大統領は9日、事実関係を調査するための委員会を設置すると表明した。
ラタキアなど地中海沿いはアサド前大統領と同じ少数派のイスラム教アラウィ派が多く暮らす地域で、旧政権の支持基盤だった。衝突は6日に始まり昨年12月の旧政権崩壊後、最大規模となった。
監視団によると、ラタキアや西部タルトス、中部ハマなどで市民が殺害された。
