「妄想」と「高瀬舟」 森鷗外(10) 中谷順子 【房総の作家】

 森鷗外は大正11年(1922)7月9日に逝去するが、夷隅の日在海岸の別荘「鷗荘」には亡くなるその前年にも訪れている。

 『放浪記』で林芙美子が書いている三門駅にやって来る場面は、横浜の女給が死にたいと思い日在にきて思い止まる話となって ・・・

【残り 1043文字、写真 1 枚】



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