メインコンテンツに移動

「働きがいレポート2026」を発刊

    30年の知見とグローバルデータが示す、“働きがい”の構造と実践知

    2026/4/3
    Great Place To Work® Institute Japan
    (株式会社働きがいのある会社研究所)

    「働きがいのある会社」に関する調査・分析を行うGreat Place To Work® Institute Japan(本社:東京都港区、代表取締役社長:荒川陽子、以下GPTW Japan)は、 このたび「働きがいレポート2026」を発刊しました。本レポートは、世界約170ヶ国で30年以上信頼される独自のモ デルに基づく調査データと、世界中の企業経営者・人事と向き合う中で蓄積され た知見をもとに、「働きがいを高められる組織の共通条件」に迫ったものです。

    ■資料リンク(働きがいレポート2026)

     

    ■ 発刊の背景

    少子高齢化による人材不足、AIの急速な進化、グローバル競争の激化——企業を取り巻く環境がかつてないほど複雑さを増す中、「働きがい・エンゲージメント」を経営課題として捉える経営者・人事担当者が急増しています。

    一方で、「施策を打っても改善が一時的にとどまる」「何が本当に効くのか分からない」という声も多く聞かれます。本レポートは、そうした課題意識に応えるべく、データに基づく実証的な示唆を提供することを目的としています。

     

     

    ■ 本レポートの3つの主要テーマと主な知見

    第1章:働きがいを継続的に高める組織の特徴

    【背景・課題】
    エンゲージメントの改善を一時的に実現する企業は多い一方、中長期的に継続できる企業は限られています。「継続して改善できる組織」と「一時的な改善にとどまる組織」の違いは、これまで十分に明らかにされていませんでした。



    【分析概要】
    5年間(2022年版〜2026年版)連続してGPTW調査を実施した企業を対象に、前年比スコアが3回以上改善した「継続改善群」と、1〜2回にとどまった「一時改善群」を比較分析しました。



    【主な知見】

    ・働きやすさの基盤:「福利厚生」「ワークライフバランス」「人材配置」のスコアで差が確認され、
     制度的基盤の継続的な整備が改善の土台として機能していることが示唆された
    ・日常の感情体験:「楽しさ」「感謝」「なじめる雰囲気」といった日々の関係性の質に関する項目でも

     差が確認された
    ・仕事の意味・誇り:「総合的に働きがいのある会社だと言える」では両群に大きな差が存在し、
     働きやすさとやりがいの両輪への取り組みが持続的な向上と関連することが示唆された



    【示唆】
    制度・環境の基盤を整え続けながら、感謝を伝えるなど日常の感情体験を意図的につくることが、持続的な働きがい向上につながると考えられます。

     

     

    第2章:組織を左右する中間管理職の働きがい

    【背景・課題】
    働き方改革による業務負荷の増大、経営層の方針を現場へ伝える難しさ、若手の予期せぬ離職対応など、中間管理職を取り巻く環境はかつてないほど厳しくなっています。中間管理職の疲弊が組織全体に与える影響の実態解明が求められていました。



    【分析概要】
    従業員数100名以上の274社のデータを用い、中間管理職と一般従業員のスコア変化量の相関を分析。さらに2025年版・2026年版の両方でGPTW調査を実施した153社において、中間管理職のスコア変化が上位30%の「上昇群」と下位30%の「低下群」を比較しました。



    【主な知見】

    ・中間管理職と一般従業員のスコア変化量には強い正の相関があることが判明した
    ・働きがいスコアが低下した企業群では、中間管理職のスコア低下幅が最も大きいことも確認された
    ・上昇群と低下群の比較から、中間管理職の働きがい改善に関連する4つのポイントが浮かび上がった

     1)経営・管理者層の一貫性

     2)経営への参画感
     3)適切な人材配置
     4)心理的安全性

    【示唆】
    中間管理職の働きがいが高まるかどうかは経営次第とも言えます。経営層の言行一致・情報の透明性・参画機会の提供・心理的安全性の確保が、組織全体の働きがいを大きく左右します。

     

     

    第3章:世界からみた日本のエンゲージメントの現在地

    【背景・課題】

    グローバル化の加速と2035年に予測される1,100万人規模の労働力不足を背景に、日本企業が世界水準で「選ばれる職場」になることの重要性が高まっています。しかし、日本企業のエンゲージメントの実際の立ち位置は十分に可視化されていませんでした。

     

    【分析概要】

    G7各国(日本・アメリカ・カナダ・フランス・ドイツ・イタリア・イギリス)の「働きがいのある会社」ランキング選出企業を対象に、2021年版〜2025年版の5か年データを比較分析しました。

     

    【主な知見】

    ・日本はG7におけるエンゲージメントランキングで3位(2025年版)に位置し、5年前(2021年版)の
     最下位から大きく躍進

    ・日本企業の「強み」として、「利益が公正に分配されている」「裏工作・誹謗中傷はない」といった
     フェアネス(公正性)の文化が確認された

    ・日本企業の「弱み」として、「経営・管理者層に気軽に話せる」「自分らしくいられる」といった
     心理的安全性、および「仕事に行くことを楽しみにしている」といったワクワク感で他国との差が
     顕著だった

    【示唆】

    「仕事に行くことを楽しみにしている」の他国平均との差は2021年版の-24ptから2025年版には-11ptまで縮小しており、改善傾向にあります。人材配置における個人の主体性向上と心理的安全性の強化が、日本企業が世界で選ばれる職場になるための次の一手として示唆されます。

     

     

    ■ 総括メッセージ

    「働きがいのある会社は、偶然には生まれない。持続的な改善を実現している企業が共通して持つのは『施策』ではなく、デザインされたカルチャーである」

    AI時代において、人間の創造性や情熱の価値はいっそう高まっています。「仕事に行くことを楽しみにしている」——この問いへの回答が、日本企業の競争力を左右する時代が到来しています。

     

     

    ■ レポート概要

    ・レポート名:働きがいレポート2026

    ・発行   :Great Place To Work® Institute Japan(株式会社働きがいのある会社研究所)

    ・発行日  :2026年3月

    情報提供