生理の貧困解消へ集めた用品を寄付 学生服リユース店、八千代市の小学校に

小学校トイレに設置する生理用品の袋を紹介する池上代表=八千代市役所
小学校トイレに設置する生理用品の袋を紹介する池上代表=八千代市役所

 経済的な理由で生理用品を用意できない「生理の貧困」問題解消に向け、八千代市で中古学生服などを販売する「学生服リユースShop さくらや ちば八千代店」は、寄付を通じて集めたナプキンなど生理用品1500点を同市に寄付した。市で小学校など20校のトイレに設置し、初潮についての授業を受ける小学4年生全員にも配る。

 同市では一部の小学校で既に女子トイレの個室内にナプキンを設置。一方、保健室に行かなければもらえなかったり、使った分を新品のナプキンで返却する仕組みの学校もあるという。

 同店は2021年からSNSを通じて、不要になった新品の生理用品を集め、店を訪れた必要な子どもたちに配布してきた。これまで県内外から1万点以上の寄付を受け付けた。

 今回は同市の不動産会社「オカムラホーム」と協力し、衛生的に一つずつ手に取れるよう、下側に取り出し口を付けた専用袋に入れて寄付。市内の小学校と義務教育学校計20校の女子トイレに設置される。

 4年生が受ける初潮の授業向けに、見本として配るナプキンやおりものシートのセットも用意。さくらややオカムラホームなど、生理用品を無料で提供している施設の住所と連絡先を知らせるチラシも同封した。

 市役所での寄贈式で同店の池上優子代表(47)は「困ったとき助けを求められる大人がいると伝えたい」と強調した。服部友則市長は「議会でも関心が高い問題。大切に使わせていただく」と感謝した。


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