放置竹林でご当地メンマ ノウハウ共有全国へ広がる 中房総でもタケノコ活用 厄介者おいしく食べて里山整備

市原市下矢田の竹林でタケノコを収穫する高沢さん
市原市下矢田の竹林でタケノコを収穫する高沢さん
県内産のタケノコを使ったメンマ「竹切物語」(房の駅提供)
県内産のタケノコを使ったメンマ「竹切物語」(房の駅提供)

 竹を伐採し、ご当地メンマとして売り出す動きが盛んだ。里山の生態系に悪影響を及ぼし、土砂崩れの危険性がある「放置竹林」の解消が狙い。にょきにょきと生える厄介者をおいしく食べてもらおうと、加工や流通のノウハウを共有する「純国産メンマプロジェクト」の輪が、千葉県など全国に広がっている。

 農家らが持ち込んだ1~2メートルの若い竹を1キロ60円で買い取り、ゆでて塩漬けにする。しゃきしゃきした食感が売りの福岡・糸島産は、ご当地メンマの先進例だ。直売所やラーメン店に卸す日高栄治さん(76)はプロジェクトの会長を務め「竹の利用価値が上がれば、竹林整備も進む」と意義を強調する。

 タケノコは地面を掘って収穫するが、メンマ用は春に伸び始めた若い竹を切るため「収穫の手間はそれほどかからない」と日高さん。プロジェクトには今、23都府県の46団体が参加する。

◆竹林面積16万ヘクタール超

 竹は民具などに加工されてきたが近年は ・・・

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