台風１３号による大雨で、観測史上最大の降水量を記録した鴨川市。同市浜荻地区の傾斜地に面する「吉野牧場」では、近くの袋倉川からあふれた泥水が一気に流れ込み、飼っていた乳牛５頭ほどが溺れて死んだ。トラックや搾乳機などの機械も全滅し、被害額は１億円を超える見通し。妻と同牧場を営む吉野義浩さん（６１）は「この先どうすれば良いのか…」と途方に暮れている。

　吉野さんは８日午前、牛舎内で作業中、突然の濁流に襲われた。浸水の高さは一時約２メートルにまで上昇。牛舎内の牛もぷかぷかと浮いていた。「自分の命を守るために必死だった。柱につかまったりして、逃げられる場所に逃げた」。昼過ぎには水が引いたが、５頭ほどが牛舎内で死に、　・・・

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