草むらに女性遺体 県警、遺棄と断定し捜査班 富津の国道脇

 21日午前11時55分ごろ、富津市笹毛の国道127号沿いの草むらで、女性がうつぶせで倒れて死亡しているのをガードレール設置工事中の作業員男性(68)が見つけ、現場責任者の男性(39)を通じて110番通報した。県警捜査1課は現場や遺体の状況から死体遺棄事件と断定、富津署に特別捜査班を設置し、殺人容疑も視野に詳しい状況を調べている。

 捜査班によると、女性は10代後半から40代ぐらい。身長約160センチの痩せ形で、肩までの長さの茶髪。青色と茶色のチェック柄のフード付きのコートを着て、靴は履いていなかった。死後1カ月以内とみられ損傷が激しいが、目立った外傷はなかった。捜査班は身元確認を急ぐとともに、きょう22日に遺体を司法解剖し死因を特定する。

 女性は国道から約20メートル離れた高さ2メートル近い草むらで見つかった。現場周辺に争ったような形跡がなく、女性の所持品なども見つかっていない。捜査班は発見現場周辺で大規模な捜索を行い、女性の身元特定につながるものがないか調べる。

 現場は館山自動車道の富津中央インターチェンジから南に約1キロの国道127号沿い。近くには砂利採取場や事業所が点在しており、周辺住民によると、人通りは昼夜通じてほとんどないという。

 110番通報した現場責任者の男性は「最初は人形かと思った。普通であれば(人が)入らないような場所。20日も工事をしていたが気付かなかった」と驚いた様子だった。


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