船橋東、君津署で公印紛失 再発防止の徹底求める 千葉県監査委

 船橋東署と君津署で昨年、交通課や生活安全課の業務で使う公印を紛失していたことが24日までに分かった。千葉県監査委員による定期監査で判明したもので、同監査委員は適正な物品管理を怠ったとして再発防止の徹底を求めた。

 同監査委員事務局などによると、船橋東署では昨年7月、仮免許の住所変更などの際に使う県警本部長印がなくなっていることが署内の公印点検で判明した。関係者への聞き取りや捜索を行ったが、同本部長印は見つからなかった。同本部長印は、通常は副署長が施錠管理している。

 君津署でも同年5月、生活安全課員が猟銃所持の許可などに関連して用いる県公安委員会印の紛失に気付いた。その後、署内を捜索したが発見できず、猟銃所持許可の更新手続きが3日遅れた。

 船橋東署は「事実を重く受け止め、現在は十分な目視確認などで取り扱いに注意している」、君津署も「今後も公印管理の徹底を図っていく」としている。

 両署はそれぞれ新しい印鑑を作り直したほか、再発防止へこれまで以上に厳重な管理を実施しているが、紛失した経緯は不明のままという。

 このほか、匝瑳署では被留置者の給食の単価契約に関わる入札で、入札参加資格がない業者が落札し契約していたケースなどもあり、同監査委員は事務手続きの適正処理を求めている。

 県の出先機関など231機関に対して行った同監査委員による定期監査は昨年11月~今年1月に実施。警察署関連は27署を対象に行われ、経理処理が適正に行われているかなどを監査した。


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