泉水 今年は千葉県にとって誕生150年という大きな節目の年になります。
大澤 熊谷知事、千葉県誕生150周年について、これまでの県の歩みやこれからの展望などをお聞かせください。
熊谷 ご紹介いただいたとおり、今年は明治6(1873)年に千葉県が誕生してから150周年を迎える、非常に大きな節目の年であります。
県民の皆さま方の郷土への愛着や誇りを一層高めていくとともに、県内外から人を呼び込む絶好の機会にしたいと考えています。千葉県の多様な文化資源をはじめとした魅力の発信を通じて、ブランド価値の創出、向上、そして何より地域経済の活性化に繋げていきます。
県内各地域で記念事業を準備中です。県民の皆さまには各地で開催される行事に足を運んでいただき、これまでの150年の歩みを振り返るとともに、未来の千葉県に思いを馳せていただきたいと思います。
そしてこの150周年を県全体で盛り上げていくためには、市町村や民間の皆さま方の協力をいただきながら、県民の方を含めて多様な主体が参加していくことが必要であります。記念事業が一過性のものとなることなく、150周年をきっかけとして、県が誇るべき文化・芸術活動などが、将来に渡って、全国、さらには世界に広がっていけるように、多くの企業、団体、県民の参画を得ながら展開をしてまいります。
千葉県が誕生した頃は、人口100万人ほどで、当時は自然豊かな風土と、江戸・東京に近いという地の利を生かした農業、水産業、他にはしょうゆ、お酒、みりんなどの醸造業が盛んな県でありました。
戦後になって、臨海部の埋め立て、そして工場の誘致が進み、鉄鋼、電力、石油、こうした重化学工業、もしくはエネルギー産業が進出をしてまいりまして、日本を代表する工業地帯が形成されました。
その後、昭和53(1978)年の成田空港の開港、55(1980)年の京葉道路の全線開通などを経て、幕張、かずさ、成田を核にした千葉新産業三角構想などにより、県土の均衡ある発展が進み、地域経済の活性化がもたらされてまいりました。
一方で、温暖な気候、そして豊かな大地、変化に富んだ漁場、東京の隣接県であるという好立地を生かした農業、水産業は、全国屈指の規模をいまだに誇っておりまして、現在では、商工業、農業、水産業などの分野で均衡のとれた産業県に発展をしてまいりました。
今後は令和6年度の圏央道の全線開通、そして令和10年度末までの第三滑走路の供用開始などを含めた成田空港の更なる機能強化などによって、千葉県のポテンシャルが一段と高まってまいります。こうしたチャンスを最大限に生かして、次の世代に素晴らしい未来を残していけるように、150周年というこの節目の年に、先人たちの努力に思いを馳せるとともに、20年後、30年後を見据えた取り組みを、県民の皆さんと一緒に進めていきたいと考えています。
大澤 佐久間会長、千葉県誕生150周年を迎えるにあたり、官民連携会議が立ち上がりましたが、その議長にご就任されたようですね。
佐久間 はい、知事が会長を務めるこの会議では、議長を拝命しました。委員の皆さまとともに150周年記念事業を盛り上げるため尽力してまいります。
知事がおっしゃるように、千葉県のブランド価値向上や、地域活性化を目指し、官民が連携していくことは重要なことだと思います。
昨年11月には、富津市の富洋観光開発さまが「のこぎり山バーチャルツアー」を開催しました。このイベントは、日本遺産の候補地「鋸山」の魅力を発信するための取り組みです。
このイベントの詳細は境さんにお話しいただきますが、当行は企画面で、NTT東日本さまが技術面で協力しました。千葉県からはデジタル技術の活用を促進するために補助金をいただいており、官民が連携した地域活性化プロジェクトの一例となっています。
これから千葉県の150周年記念事業として、是非、一過性で終わることなく、今後も継続的に行われるような取組みを展開できればと期待しています。
特に芸術・文化の面では、千葉県唯一のプロオーケストラ「千葉交響楽団」に期待しています。山下音楽監督のもと、当楽団の発展は著しいものがあります。
私は「千葉交響楽団を応援する会」の会長を務めていますが、県や経済界の皆さまと、さらに充実するようサポートしていきたいと思っています。また、私共本店のホールも是非活用していただきたいと思います。
そして、千葉銀行にとつても、今年は節目の年となります。3月末に創立80周年を迎えますが、創立以来、千葉県の発展とともに、当行も成長を続けてきました。地域の皆さまへ感謝の気持ちをお伝えするため、記念事業を予定していますので是非ともご期待ください。
当行の新本店ビルは「地域社会との共生」をコンセプトのひとつとしており、現在工事中の本店の外構は、お客さま用の駐車場とバラ園になります。初夏のバラのきれいな頃にグランドオープンを予定しています。コンサートが開催できる大ホールや、ちばぎん金融資料室、コワーキングスペースは、地域の皆さまとの交流の場にしていきます。
本店の敷地に隣接する国道部分についても、昨年10月に、千葉国道事務所と千葉市、当行の3者で国道上部空間の利活用について包括連携協定を締結し、11月には本店前のスペースでマルシェの実証実験を行いました。
マルシェではキッチンカーや県内の農産品を販売するお店が出店し、地域のみなさまに食事や買い物を楽しんでいただきました。グランドオープンを機にマルシェを定期的に開催するなどにぎわい創出に努めていきます。
大澤 境事業部長、熊谷知事からは、県が誇る文化や芸術なども含めて、千葉県の魅力を発信することでブランド価値を高めて、地域経済の活性化につなげていきたいというお話がありましたが、NTT東日本としてもさまざまな取り組みを行っていますよね。
境 はい、まず、いま佐久間会長からご紹介いただいた「のこぎり山バーチャルツアー」のイベントですが、昨年11月に富津市金谷の「ザ・フィッシュ」で開催しました。
NTTグループでは、VRを活用した鋸山の映像コンテンツを制作して、鋸山を上空から見下ろしたり、展望台から360度見渡したりといった、今までにない特別な映像体験を多くの来場者にお楽しみいただきました。
1月末までは、ザ・フィッシュのレストランに専用ゴーグルが設置されていますので、ぜひご覧いただければと思います。もちろん無料です!
それから、弊社では県内の小学生を対象に、毎年「NTT児童画コンクール」を開催しています。千葉県、千葉県教育委員会、そして千葉日報さんのご後援をいただき、おかげさまで、昨年11月の開催で73回目を迎えることができました。子どもたちの描く絵は、ものすごく想像力に長けていて、未来に向けたポテンシャルを感じることができますし、私たち大人が、絵から教えをもらうことも多く、これからも継続していきたいと考えています。
NTT東日本では、文化芸術をデジタル化することで「守る」「伝承する」取り組みにも力を入れていて、新たな魅力を発信し伝えることで、地域活性化や経済の循環にも貢献していきたいと考えています。
例えば、千葉市美術館では、千葉市が所蔵する浮世絵の一部作品を高精細にデジタル化して、美術品本来の魅力を伝えるデジタルミュージアムを開催し、大きな反響がございました。
音楽の分野でも、最新の低遅延伝送技術を活用したリアルタイム・リモート演奏などを実施しています。これは、東京オペラシティや渋谷のBunkamuraでの事例になりますが、複数の地点で演奏する音声や映像を低遅延で伝送することで、離れた会場がひとつになって同じ場所で演奏しているような音楽体験ができるといった新しい音楽の楽しみ方を実現した取り組みです。
こうした技術を活用することで、文化芸術分野での新しい楽しみ方を提唱していくと同時に、優れた作品に触れ合う機会を作っていければと考えておりますし、いまお聞かせいただいた150周年の様々な取り組みのお役にも立てるかもしれません。ぜひとも一緒に盛り上げていければと思います。
大澤 千葉県の良さ、優れたところは熊谷知事のお話のとおりです。灯台もと暗しということわざがありますが、新たな節目となる千葉県誕生150周年が多くの皆さんに住んでいる地域の魅力の再発見、再認識するきっかけとなってほしいですね。
千葉県経済の中心として創立80周年を迎える千葉銀行さん、デジタル化による文化芸術の伝承、振興に力を入れられているNTTさんにも、ぜひとも後世に残るような150周年記念事業に力を入れていただきたいと思います。
千葉テレビさん、千葉日報社、私たち地元メディアも大きな節目の年を盛り上げていきましょう。
