千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしております!かい園長です!よろしくお願いいたします!
今回は「子どもの『怖い・嫌』を受けとめる」ことについて書かせて頂きたいと思います。
11月・12月頃からの時期は、発表会やおゆうぎ会、季節の行事など、子どもたちにとって新しい経験が沢山ある季節です。
そんな中で、「うちの子だけ泣いてしまって…」「〇〇が怖くて見られなかったんです」とお話ししてくださる保護者の方も少なくありません。
保育の現場でも、いつもは元気いっぱいの子が、見慣れない衣装やいつもと違うお部屋の雰囲気に涙を流すこともあります。
ですが、その「怖い」「嫌」という気持ちは、子どもが世界を理解しようとしている大切な心の反応だと感じています。
「怖い」にはいろいろな種類がある
一言で怖いといっても、子どもたちの中にはいくつかの段階があります。
1つ目は、「初めての事への不安」
例えばですが、新しい場所や初めて会う人、見たことのない物や出来事。
大人でも、知らない環境に緊張する事もありますよね。
自分も運動会の開会の言葉を担当した際はドキドキしながら本番に臨みました!
子どもたちにとっては、初めての出来事がほとんどで「これは何だろう?」「大丈夫かな?」と、心が一生懸命働いている証拠だと思います。
2つ目は、「感覚的な怖さ」
大きな音、暗さ、動きの速いものなど、五感を刺激するものにびっくりしてしまう怖さです。
例えば、太鼓の音やお面、掃除機の音などがあると思います。
大人にとっては平気な事でも、子どもにとっては未知の世界の衝撃です!
3つ目は、「他者の反応を見て感じる怖さ」
お友達が泣いたり、保護者が少し不安そうにしている様子を見ると、「これは怖い事なんだ」と感じてしまう事もあります。
ですが、これは観察力・共感力が育ってきた証拠でもあります。
このように、「怖い」という中にも理由があり、どれも心の成長の途中にある自然な感情だと思います。

「怖くないよ!」よりも、「怖かったね」の一言を大切に
お子さんが怖がって泣いたとき、つい「大丈夫!」「怖くないよ!」と声を掛けたくなりますよね。
ですが、実はこの言葉、状況によっては子どもの気持ちを少し置き去りにしてしまう事があります。
子どもにとっては「怖い」と感じたのが事実ですが、そこに「怖くないよ」と言われると、「自分の感じたことは間違っていたのかな?」と少し混乱してしまったり、保護者が考えている事と違う受け止め方をしてしまう事もあります。
そんな時は、まず「怖かったね」「びっくりしたね」とその気持ちを受け止めてあげることが大切です。
たった一言でも、気持ちをわかってもらえたという安心感に繋がります。
安心が心の中に積み重なると、少しずつ「やってみようかな」という気持ちが生まれてきます。
保育園でも、怖がる子に無理に「やってごらん」と言うのではなく、「見ているだけでもいいよ」「抱っこで一緒に見てみよう」と声を掛けるようにしています。
すると、数分後、そっと顔を出して様子を見たり、翌日には自分から近づいていったりする事も多いので安心があることで、子どもは自分のペースで世界を広げていく事が出来ると感じています。

「怖がること」は悪いことではない
保護者の中には、「このままずっと怖がりなままだったらどうしよう」と不安になる方もいらっしゃいます。
ですが、怖がるという感情は、決してマイナスなものではありません。
それは、自分の感情に気づけているということ。
そして、「これ以上はイヤだ」と自分を守るための大切なサインでもあります。
この「怖い」「嫌」という感覚を大事にしていくことで、もっと大きくなった際に、危険を察知したり、自分の気持ちを人に伝えられる力へと繋がっていきます。
大切なのは、怖さを消すことではなく、怖さを受け止めてもらえる経験を積み重ねることです。
そうすることで、子ども達は少しずつ自分の中で気持ちを整理し、安心の中で乗り越えていきます。
親の安心が子どもの安心に変わる
子どもの「怖い」「嫌」は、保護者の方の気持ちにも大きく影響します。
「どうして泣いちゃうの?」「みんなできてるのに…」と焦ってしまうこともあると思います。
ですが、不思議なことに、保護者や保育者が安心して見守っていると、子どもも不思議と落ち着いてくる事が多いです。
泣いてしまってもいい。怖がってもいい。
「大丈夫、あなたの気持ちはちゃんと分かっているよ」という安心のまなざしを向けてあげて欲しいと思います。
保育園でも、行事のたびに泣いていた子が、数ヶ月後には先生の手を握りながら少しずつ大勢の人の前に出てこれるようになる姿を何度も見てきました。
「怖がってもいい」という経験を重ねた子ほど、実は自分の気持ちを大切にできる、しなやかな強さを持つようになります。

心のペースで成長する
子どもの心は、花のつぼみのような物だと自身の保育士養成短大の先生が言っていました。
無理にこじ開けようとすると傷ついてしまいますが、あたたかい光と水があれば、自分の力で少しずつ開いていきます。
「怖い」「嫌」という言葉の裏には、「安心したい」「守ってほしい」という小さなサインが隠れています。
そのサインに気づき、受け止めてあげることこそが、子どもの心を支える一番の力だと思います。
焦らず、比べず、信じて。
お子さんのそのままの気持ちをまるごと受け止めてあげてください。
きっと、いつかその子のペースで、自分の足で一歩を踏み出していく瞬間がやってきます。
子どもの「怖い」「嫌」には、未来への種が隠れています。
それを安心で包みながら、親子で一緒に成長していけたら素敵だと思います。
※写真では職員がマスクを着用していますが、行政からの一時的な要請によるものです。園内の状況が悪化しているわけではありませんので、ご安心ください。
◆ ◆ ◆
千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしている「かい園長」が子育ての悩みに答えます。(原則、毎月第1水曜更新)










