開業から約70年、長柄町で親子3代にわたり営業してきた「鵜澤理容店」は2019年10月、濁流にのみ込まれた。店の裏には、記録的な大雨で氾濫し長生地域に甚大な被害をもたらした一宮川が流れる。散髪用の椅子などが「あっという間に上がってきた」という水に漬かり使い物にならなくなったが、親子で協力して店を再建した。房総豪雨は25日で発生から3年。新型コロナウイルスの影響が理容業界にも及ぶ中、多くの支援に感謝しながら店を開いている。
鵜澤理容店は同町針ケ谷地区にある。店主の鵜澤美砂子さん(77)の父親が昭和20年代に店を構え、現在は長男の元樹さん(49)と一緒に切り盛りしている。
19年10月25日、近くの団地に住んでいた元樹さんは、午前8時の営業開始に備え店にやって来た。午前9時すぎから雨脚が強まりだす中、茂原市の常連客が来店。1時間ほどで調髪を終えると、既に店の前の県道は冠水していた。迂回(うかい)して高台方面から自宅に向かった常連客は「土砂崩れで進めなかった」とすぐに戻ってきた。
◆押し寄せる濁流
最初は山の方から...
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